the chainsmokers 最新アルバムで感じた違和感
チェインスモーカーズ最新アルバムレビュー「Memories...do not open」
グラミー賞受賞や3曲同時Billboardトップ10入りと今最も波に乗っているザ・チャインスモーカーズ。4月7日にアルバム「Memories...Do Not Open」が発売された。日本でもiTunesでアルバムチャートトップになり、また僕自身彼らの音楽を好んで聴いていたためアルバムを早速聴いてみることにした。
かなりの期待を寄せてアルバムを通して聴いた。だが全部聴き終えての感想としては「うん〜、まあ予想どおりかな、、。」なんていうか心に刺さる要素が全くなかった。完成度自体は高かった。特有のポップEDMで世界観も統一されていて全体として聴きやすかった。自分の期待していた通りのクオリティーであった。にも関わらず満足できなかった。その理由としては「期待に応えすぎた」点である。
そもそもチェインスモーカーズの一番の魅力ってなんだっけ?
彼らの代表曲として「closer」がある。今では13億回以上の視聴回数を誇る。この曲のようなポップとEDMを絶妙に融合させたスタイル自体に魅力を感じている人が多いかもしれない。しかし彼らの一番の魅力は「目新しさ」にある
歌詞にクラブの会話をあからさまに入れた「#SELFIE」ガッチガチのEDM路線から一気にポップ要素を取り込んだ「roses」強烈なトラップの「don't let me down」彼らは常に新しい音楽に挑戦し賛否両論が湧きながらも曲を大ヒットさせてきた。closerもその中の一つであり、恋人同士の掛け合いをポップEDMのイケてるメロディーに乗せて歌ったことの目新しさが大ヒットを生んだのである。チェインスモーカーズは次々と「いい意味で期待を裏切ってきた」のである。
しかし今回のアルバムはColdplayやEmily Warren, Jhene Aikoなど様々なアーティストが参加しているものの曲調は過去のものとほぼ同じであった。
最初からすでに既聴感がある。一番の魅力である目新しさがそこにはない。
マーケティングの考え方として顧客満足の式がある。「顧客が感じた価値ー事前期待値=顧客満足」である。顧客が気づかない価値を提供しろよ!という感じの理論であるがこれをアルバムに例えると期待値と感じた価値が同じだったのである意味0点だったということになる。きれーに裏切りませんでした。
でも本当にそれぞれの曲自体は本当に繊細でよく作られている。彼らの世界観が好きな人たちには是非聴いてほしい。僕は次はいい意味で期待を裏切ってくれることを期待したい。